文章を書くことは重りをつけること
ブログ記事を書いてみて、ちょっと落ち着いた。
自分がいまいる場所がはっきりする。
イメージとしては、ふわふわどこかへ飛んで行こうとする風船の紐に重りをつけるような感じだ。重りがないと空高く昇って行っていろんな景色が見れるけれど、その分いろんな景色が見えすぎて「このままでいいんだろうか」「あそこに行けばもっといい感じになるのでは」みたいな気分になって、不安で落ち着かなくなる。
重りをつけてしまえばその場に留まるしかないので、せいぜい首を動かして見える範囲のものしか目に入ってこない。そこから逆照射するような感じで、自分の位置がはっきりする。いま喫茶店のソファから窓を見ているんだけれど、その気分にも近いのかもしれない。窓の外の景色は動いているけど、自分は座っていて、見えるのは窓枠の中の景色だけだ。外を人が歩いていようが車が走っていようが、僕は座ってブログを書いている。
これを通してわかる「自分の位置」というのはうんざりするような、失望するような場所かもしれないけど、そういう時ほど書くことは有効なような気がする。
どうあがいたってどれだけ空想したって今いる場所は変わらないので、それが確認できるだけでも、ずいぶん落ち着く。